歯が溶ける!?「酸蝕症」とは?|桜新町の歯医者|アロマデンタルオフィス

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歯が溶ける!?「酸蝕症」とは?

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今回は『酸蝕症(さんしょくしょう)』についてお伝えしようと思います。
酸蝕症と聞いて皆さんはどんなイメージを持ちますか?
初めて聞いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
酸蝕症とは?
酸蝕症とは、歯の表面を被っているエナメル質が酸性度の強いものに触れると、化学反応を起こして歯が溶けてしまう事です。
近年、酸蝕症に罹っている患者数は増加傾向にあり、

全世代ではおおよそ 4 人に 1 人の割合で酸蝕症になっていると言われ、虫歯・歯周病に次ぐ第 3 の歯科疾患とまで言われています。
酸蝕症を放置していると、冷たいものがしみる知覚過敏症になったり、むし歯が一気に進行したりするなど、さまざまなトラブルを引き起こすことになります。


酸蝕症になる原因は?
酸蝕症の病因は大きく2つに分類されています。
内因性(ないいんせい)
塩酸からなる胃液(空腹時 pH1.0~2.0)の逆流が最も一般的な原因です。
具体的な関連疾患としては、
逆流性食道炎,アルコール依存症,摂食障害(拒食症・過食症)
などが挙げられています。
外因性(がいいんせい)
酸性度の高い飲食物や医薬品などの過剰摂取が考えられます。

具体的には、
炭酸飲料、スポーツドリンク、果物、クエン酸、酢、ビタミン剤等のサプリメント、アスピリン等の酸性薬剤
などが挙げられます。


図 pH5.5 以下の酸性度の高い飲食物は要注意!
酸蝕症の症状は?
『歯が透き通る』『歯が丸くなる』『歯にヒビが入ったり欠けたりする』などの症状が出ますが、痛みが出ることは少ないので放置され、重症化してから気付く人も少なくありません。
以前は中高年以降の人に起こる疾患と考えられてきましたが、現在では食生活の変化から、若い世代でも増えてきています。
他にも症状として、
〇知覚過敏を起こして冷たいものがしみやすい
〇前歯の表面がスベスベしてツヤがある
〇酸蝕により奥歯のすり減りが加速し、深い溝やへこみがみられる
などがあります。
酸蝕症を防ぐ対策方法は食生活習慣の見直し!!
酸蝕症はお口の中の環境が pH5.5 以下になると発生してきます。

そのためお口の中が酸性になる環境をコントロールすることにより、酸蝕症リスクを下げることが出来ます。
①酸性のものをダラダラ食べる・ダラダラ飲むのを控える。
酸の影響を受けるのを少なくするために、規則正しい食事習慣を心がけましょう。
また、酸性のものを口に含んだ時、長時間口の中に溜めないようにしましょう。
酸性のものを摂った後は、お水で口をゆすぐだけでも効果があると言われています。
②就寝前に酸性のものを食べる・飲むのを控える。
唾液には歯が溶けても再生してくれる「再石灰化」をする働きがありますが、就寝時は唾液の量が少なくなり、 再石灰化が行われにくくなります。 唾液の量が少なくなる就寝前は酸性の飲食物は控えるようにしましょう。
酸蝕症は、現代の歯科疾患において注目が高まってきている生活習慣病です。
すべての病気に言えることですが、早期発見することが重要です。
何か一つでも気になる点や不安なことがございましたら、お気軽にアス横浜歯科クリニックにご相談ください。
参考文献
・歯が溶ける!?「酸蝕症」とは?
https://www.dent-kng.or.jp/colum/basic/1852/
・Yuichi Kitasako, Dental Erosion: Clinical Appearance and Management.
Ann Jpn Prosthodont Soc 7 : 142-147, 2015